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ナイスアーバン中野坂上

マンション建替え事例
隣接地と一体開発 ‐ ナイス、フジタ
フジタとの協力で隣接地と一体開発

ナイスは、ゼネコンのフジタとの協力で、同社初のマンション建て替え事業に着手した。東京都中野区1978~79年にかけて同社が分譲し、竣工した隣り合う3階建ての2棟のマンション合計28戸に、隣接する木造住宅を所有する地権者を加えた共同事業として敷地を一体的に再開発し、新たに総戸数90戸の15階建てマンションを建設する。

うち1棟は、接道する山手通りの拡幅によって以前から未消化容積率の活用が可能になっていたものの、更に隣接する借地権マンションと住宅敷地を取り込むことで旧マンション竣工時に160%だった容積率を350%に引き上げたうえで、効果的なプラン設計もできるようにした。

事業スキームは、建替え円滑化法によらない権利者56人の全員合意による任意建て替え方式。従前入居者は金銭的持ち出しなしに、ナイスも等価交換による建設費の負担だけで事業を可能にした。建て替えプランの策定と権利調整は、フジタが担当した。

円滑化法の施行を契機に事業は再始動

建て替えるのは、総戸数17戸の「ニックハイム中野坂上」と、借地権マンションである11戸の「ニックハイム中野坂上第2」。管理を担当するナイスコミュニティーが「中野坂上」の管理組合から91年ごろには建て替え相談を受けていたが、単独での建て替えは金銭的な負担が大きく、実現には至らなかった。

事業が動き出したのは円滑化法の施行を契機として複数のゼネコンによるコンペの実施。周辺との一体開発を提案したフジタ案を03年に採用し、フジタは約1年をかけて周辺宅地の権利者も含めた合意を取り付けた。

借地権マンションの権利者も共同建て替えに参加することで、借地権が所有権に変わるメリットがあるだけでなく、単独事業に踏み切る場合に想定される地主との交渉や容積率の消化といった問題を一挙に解決することができた。

住宅プランはナイスが担当。2.3戸に1基のエレベータを備えた逆張りアウトフレームによる60~66㎡の住戸(販売対象住戸)の販売活動に既に入っている。

(住宅新報 2005.8.23号より収録)