都心立地型マンションの第1回目の大規模修繕工事
中銀東京日本橋マンシオン(東京都中央区新川、平成10年4月竣工、鉄骨鉄筋コンクリート造14階建、総戸数47戸)は、8月~12月の工期で第1回目の外壁等大規模修繕工事を実施。設計・監理/㈱三衛建築設計事務所、施工/シンヨー㈱。
新築入居後、多少早めの大規模修繕となったのは、管理組合(修繕委員会)の修繕に対する意識の高さと、外階段鉄部塗膜の剥がれや膨れが目立ってきたことと、外廊下床シートの一部が劣化して各所でめくれ状態になっていたこと、などによる。
今回工事の範囲は、①共通仮設工事②直接仮設工事③下地補修工事④タイル面補修工事⑤シーリング工事⑥外壁塗装工事⑦鉄部塗装工事⑧防水工事⑨外構工事⑩その他工事となる。
今回は、第1回目の大規模修繕工事ということで、基本修繕が主体となるが、新築時不具合部改修ということで、屋上防水(重ね貼り工法)、開放廊下塩ビシートの全面貼り替え(防水仕様)、鉄骨階段塗装の改修(既存塗膜撤去後、亜鉛メッキ塗装)の3項目が更新となっている。また、タイルの浮きが通常より多く補修費用がやや多めに掛かっている。
管理組合の取り組みとしては修繕委員会を中心に工事計画を進め、着工後は工程会議等のミーティングを監理者、施工会社と合同により月1回以上のペースで行っている。施工会社の選定あたっては、アメニティ新聞配信のマンション・メンテの専門ホームページ等で公募。応募17社のうち条件を満たした6社に見積依頼して3社に絞り込み、ヒアリングを実施後シンヨー(株)に決定した。
同マンションは、47戸のうち約半数が賃貸され、約半数が共働き夫婦が居住している代表的な都心立地型マンションで、平均約70㎡の2LDK~3DKタイプとなっている。周辺がオフイス街であるため朝夕は通勤者の流れが非常に多く、工事の足場掛けにあたっては、接面道路側に機材等の落下防止用のアサガオを設置するなど危険防止には特別の注意を払った。 また場所がら、工事用の仮設現場事務所の設置が難しかったが、幸いにも道路向かい側のマンションの一室が借りることができた。
工事は安全第一を目標に、予定通り12月完工を目指して進められている。
アメニティ新聞2009年11月号より