入居42年目に給水管全面更新工事を実施
花見川住宅管理組合では、入居42年目となる2010年~2011年に給水管全面更新を実施した。花見川住宅は千葉市郊外にある旧公団花見川団地の中の分譲街区として昭和43年(1968年)入居の40棟・1,530戸からなる集合住宅である。
給水形態は、花見川団地全体を3ブロックにわけてそりそれに大型の住水槽と給水槽からなる給水施設より分譲街区・賃貸街区に分岐して給水されている。よって、今回の工事は給水施設の分譲街区分岐点以降の更新となった。
当住宅の給水管は埋設部が鋳鉄管、棟内横主管は(第2回更生工事の際に塩ビライニング鋼管に更新)・シャフト内堅管と住戸内専有部給水管は白ガス管となっていた。
管理組合では15年周期で給水管内部ライニング施工による計画修繕を2回実施してきた。1999年第2回目更生工事時の詳細調査の結果、3回目の更生工事は配管の劣化状況から施工不可能なため更新工事として計画する方針を固めていた。当初の計画では2013年に更新予定としていたが、浴室給水管劣化による漏水発生や屋外埋設給水管の破損による漏水が発生していたことから更新工事を前倒しで実施する検討に入った。
2009年に屋外埋設管等の詳細調査を実施した上で2010年6月着工して同年12月までに更新完了。2011年1月から同年7月までに全住戸内の専有部分給水管の更新完了を計画した。
2010年6月仮設建物設置等準備工事に着手し、7月より着工した共用部分配管更新工事は予定通り12月末までに完工した。管理組合では工事期間中は月1回の定例会議を開催して施工者と協議。必要事項発生時にはその都度打ち合わせをするとともに、不在住戸および連絡のつかない住戸の対応等全面的に工事進捗をはかった。(一級建築士事務所 秋設計 秋葉義広)
アメニティ2011年8月8日号より