1都3県分譲マンションの竣工推移(件数ベース)
マンションデータサービスまとめ(2018年1月時点)
上のグラフは1都3県における分譲マンションの竣工推移です。首都圏でマンシンの分譲がはじまったのは1953年、以後60余年を経過していますが、ここでは分譲が本格化した1965年以降52年間の推移をグラフにまとめました。青い縦棒がマンションの竣工件数、赤い横線が平均戸数の推移を示します。
1都3県の分譲マンションは、人口の社会増による旺盛な需要に支えられて増え続けていますが、その推移は一様でなく経済情勢の変化に反応してアップダウンを繰り返してきました。
1976年のオイルショック、1992年のバブルの崩壊、そして2008年のリーマンショックによる不況時には大きな落ち込みが見られます。 しかしすぐに立ち直り凹凸の構図をつくり出しています。
マンションの形状はその時代にマッチした多様なタイプがつくりだされています。1966年から1975年の10年間は首都圏への人口の大量流入があり、その受け皿として公団公社の団地型が数多く建てられ、1978年以降は一次取得者向きの小型マンションが都心部を中心に急増、2008年以降は建物が高層化し超高層マンションの林立へと進展してきました。
こうしたタイプの変遷を平均戸数の推移という視点でとらえたのが赤い線のグラフです。左右両サイドの高い部分は団地型と超高層の比率が高く、中央の低い部分は大量供給された小規模マンションが主流になっています。小規模タイプには居住用だけでなく投資目的で購入された物件も含まれています。
メンテにおける大規模修繕工事対象数の把握や管理組合の運営等の課題を探るための手がかりとして活用いただけことを願っています。
上のグラフは1都3県の竣工推移を都・県別にまとめたものです。
ここでもバブル崩壊時1993年の竣工件数は大きな落ち込みが見られます。とりわけ東京都のダウンは激しくピーク時より80%のダウンとなり、年間竣工件数トップの座も神奈川県に譲っています。深い谷のように推移している1866年からの8年間を細かくみると東京都は右下がりに推移しているのに対し、他の3県は右上がりに近い推移をしている点が注目されます。
地域別の平均戸数を見てみましょう。東京都52戸、神奈川県64戸、埼玉県72戸、千葉県99戸、そして1都3県の平均は61戸です(数値は近50年のストック)。この数値から3県はファミリータイプが主流であるのに対し、東京都は小型マンションが多くオフィスとして利用されているケースもみられます。